「自分の一番好きな人が」  真山と山田さんとリカさんと  「あきらめる」って  リカさんのマンションの下  船上の山田さん  浴衣  シソ    大丈夫  幸せの条件  偶然? 必然?  わかった事は ほんの少し  選べる道  どうしてなのかな………  冷蔵庫  叫んでみて ようやく わかった  大事なのは  山田さんと先生  山田さんと先生2  棟梁  デリートキー  答え  竹本くんとはぐちゃん  ずっと ずっと考えていたんだ  熱のある君の手  ふわっと溢れるように  原田デザイン  お前を明日へ運んでくれますように  真山とリカさん  山田さん  山田さん2  一生消せない1枚  竹本くん  竹本くん2  森田さんとはぐちゃん  花本はぐみ  ハチミツとクローバー あの奇跡のような日々




















「自分の一番好きな人が」
「自分の事を一番好きになってくれる」
たったそれっぽっちの条件なのに
どうしてなの
永遠に揃わない気がする




















カッコ悪いとかさ
しつこいとかさ
もーいーんだ
そんなコト
カッコつけても
何も変えられなかった
オレはカッコ悪いまんまだし…
…………
彼女の事を
あきらめらんなかった




















「あきらめる」って
どうやればいいんだろう
「あきらめる」って決めて
その通りに行動するコトだろうか
そのアトの選択を全て
「だってあきらめたんだから」で
自分の本当の心から
逆へ逆へと行けばいいんだろうか
そしたらいつか
ぜんぶぜんぶ
消えてなくなる日が来るんだろうか
こんな胸の痛さとかも
ぜんぶぜんぶ
あとかたもなく?
――まるで
はじめから何も
無かったみたいに




















恋をすると女の子はキレイになるっていうけれど
ダメだな 男は――
――カッコ悪くなるばかり………




















「ダメだ」って言われたけれど
そんなあっさりキライにはなれないわ
それにこういう気持ちって
つき合う対象になれなかったからって
「あ ハイ わかりました」って
シュルルーって消えて無くなれる程
カンタンなものじゃないじゃない




















その
たったひと言が
ききたくて

髪を結って
キモノを選んで
大さわぎして
着付けして
慣れない下駄を履いて

……ドキドキして
他の誰の為でもなく
あなたのそのひと言のために
願いを込めて

ほんの少しでも
少しだけでも

あなたの心が

私にかたむいて
くれないかって――――




















どうして私は
夢をみてしまうんだろう
くり返し
くり返し
あきもせず
バカのひとつ覚えみたいに

――――数日たって
ベランダに出ると
折れたシソが自分の重さに耐えかねて
土の上でのたうっていた

母さんの言う通りだった

これは折れた所でちぎるしかなかった
そこでちゃんと区切りをつけて
新しく枝を伸ばすより他に無かったのだ

それでも まだ私は

迷ってしまうのだ
どうしようもなく




















―――時々思う………

声って いつまで
覚えてられるんだろう

―――不安になって
頭の中で何度も
再生を繰り返す

思い出せる

まだ
思い出せる

でも もし

このまま二度と
逢えないとしたら

最後まで
残るのは

姿だろうか

それとも――

声なのだろうか




















大丈夫
いいんだよ
ぐるぐる
まわったって

一生けんめい
ないとけって事さ

生きてるうちにね




















真面目で包容力があって
安定した収入があって
見た目は多少アレでも
絶対に浮気とかはしなくて
山田を一生大事にしてくれて
ぜったいに泣かすよ―な事のない……
お前は年頃の娘を持ったおかんか!?




















――わかっていたんだ

だから

必死になって
距離をとって

近づかない
ようにしていた…

持ち札が足りないまま
近づいても

こんな風に距離を
おかれるだけだって

――わかっていたのに………

やり直しだ
―――また

始めから…

また一から…?

――いったい
……いつまで?




















必死の思いで
――――――

さんざん
もがいて

なのに

わかった事は
ほんの少し

想うだけで

胸が
やぶけそうに
痛むこと

離れられない
理由なんて

この痛み
ひとつで

じゅうぶんだと
いうこと―――――




















「努力する」か
「諦める」か

どっちかしかないよ

人間に選べる道なんて

いつだって
たいてい
この
2つしか
ないんだよ



――けれど僕は
この時ひとつ
嘘をついた

3つあったんだ

選択肢は
ほんとうは

――でも
2つしかないと
信じていた方が

道はひらけるから

3つめの答えを
僕は

口に

しない




















どうしてなのかな………
テレビや雑誌の中では
恋は 楽しく 幸せそうな色をして並んでいるのに
私の恋は
どうしてこんなに
重たくて
いやらしいのだろう




















……ダメだ なんでだ 頭がぼっとする
さっきから ずっと いやな音が頭にこびりついて
なんなんだ この音

ああ そうだ
これは

からっぽの音だ




















叫んでみて ようやく わかった
オレは ずっと こわかったのだ…
未来が見えないことが
自分がどうしたいのか わからないことが
それがなぜだかも わからないことが
――そして
それでも ようしゃなく
流れる日々が




















オレは思うよ
それは どっちも正しいんだ
大事なのは
どっちの道を選んでも
それを「言い訳」にしない事だよ




















ねえ先生?
ん――?
私ずっと
このままなのかな
一生
このまま ずっと
ひとりぼっち
だったら
どうしよう?
ははは
大丈夫だよ
オレを
見ろよ?
この歳になっても
1人だけど
ちゃんと
生きてるぜ?




















先生も
さ…
さみしくなったりしますか?
ん?
さみしいよ
でも
ただそれだけの話だよ
こう 波みたいに
ガ――ッときて
かと思ったら
す――っとひいて
それがずっと
くりかえし
続くだけさ

ず…ず……
ずっと……?

時々 大波が来て
心臓がねじ切れ
そーになって
のたうったり
叫び出したくなりそーな
夜とかが
周期的にやって来たり
するけどね


そんだけの話。
命に別状はないよ☆




















答えなんざ
どーでもいい
ハナから
そんなものは
ねーんだ

「自分で本当に
気のすむまで
やってみたか」
どーかしか
ないんだよ




















――こうして みんなに迷惑をかけまくって 落ち込んで
「恋心にも デリートキーがあったらいいのに…」とつぶやいたら
「ロマンチックじゃないから却下」と言って
包帯だらけの森田さんが ニヤリと笑った




















「答え」とか
「自分」とか
コトバにできるもんは何も……
もう まさに「手ぶら」で帰って来ました




















………
遠くまで
行って来たんだね

うん

地の果てって
どんな所だった?

何もなかった
………

でも
明るかった

空がすごく
きれいだった

君に会いたいなぁと思った
だから帰ろうと思った

はぐちゃん
オレは
君が好きだよ




















ずっと
ずっと 考えていたんだ
「ふり返らないで 僕はどこまでゆけるんだろう」
そんな風に走り出した その理由を……
――――やっと わかった
多分 僕は   背中から遠ざかる 自分のすべてを
どれだけ 大事か 思いしりたかったんだ




















熱のある君の手
熱くて握りしめると
みるみる汗ばんでいった
生きてると思った
生きてゆけると思った
帰ってきてよかった――って
心から思えた




















思わず口から
出ていたんだ
コップいっぱいになった水が
ふわっと溢れるみたいに…
――彼女の答えは わかってたのに

言わなきゃよかったかな
―――でも ぜんぜん
後悔とかも
ないんだよな

へんなの

こんなの自分じゃないみたいだ

オレはずっと
言ったらぜったい
後悔するんだと
思ってた

――なのに
なんでだ?




















あなたが
ほかの人を
どれだけ大事にしていても
それを見せつけられても

ポキリと
折れずに

生きて行けるように

真山が
あのひとを
想って
不安そうにする顔を見ても
私の心が
ぐしゃっと
潰れないように




















それでも毎日は流れ落ちて
この絵ハガキのように色あせて……
「幸せになりたい」と
思うたび
生きてるいるのが苦しくなる

自分には
大それた願いな気がして

そんな日が自分には
もう来ない気がするから

―――だから 今
出来る事なんて

ただじっと この夜を
やり過ごす事だけだけど………
このこがオレを
ここまで
歩かせてくれたように


お前の隣にいるその男が
どうか

お前を明日へ運んでくれますように




















オレに関わったのが
間違いだったな
どこまでもつきまとってやる
カンタンに死ねると思うなよ!?

………頼むよ
ちゃんと
生きようと
してくれよ




















他人から見たら
どんなに情けなくても

みっともなくても

彼を想う

この気持ち

たったひとつが

冷たくて明るい

私の宝物だった




















神さま わたしは

救われたくなんかなかった

ずっと真山を想って 泣いてたかった

10年でも20年でも ずっと好きで いつづけて
どんなに好きか思い知らせたかった

―――そんなコトに何のイミがないのも解ってた

でも とめられなかった

恋がこんなに つらいなら

二度としたくないと

本気で思った

―――なのに どうしたらいいの

ぜんぜん もう
わからないよ




















けれど
ぼくらは結局
最後まで

みんなで海に行く事はなかった

――なぜか
ただの1枚も写真が残っていない僕らには

あの時

目の前に浮かんだ
みんながいる風景だけが

瞳の奥に焼きついて
一生消せない
1枚になった……




















人生が何の為にあるのかって
大事なひとの手を
こういう時に強く
握るためなんじゃないのか?




















大丈夫
大丈夫
間違えない
間違いたくない
そのくらいは
男でいたい




















――いいよ
もう描くな
描かなくていい

何かを
残さなきゃ
生きてるイミが
ないなんて

そんなバカな話
あるもんか

生きてて
くれればいい
一緒に
いられればいい

オレはもう
それだけでいい




















何も残せなかったとしても
いいの

わかったの

描きたいの

これ以外の人生は
私には ないの




















ずっと考えてたんだ
うまく行かなかった恋に
意味はあるのかって
消えて行って
しまう もの は
無かった もの と
同じなのかって…

今ならわかる
意味はある
あったんだよ
ここに




















時が過ぎて
何もかもが 思い出になる日は きっとくる
―――でも

ボクがいて
君がいて
みんながいて

たったひとつのものを探した
あの奇跡のような日々は

いつまでも 甘い 痛みとともに

胸の中の

遠い場所で ずっと

なつかしく まわりつづけるんだ…